神戸こどもblog

保育士の資格がとれる専修学校「神戸こども総合専門学院」のブログです。六甲山の西、標高407m、豊かな自然のなかにあります。
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絵本『オレゴンの旅』

『オレゴンの旅』(絵本)
ラスカル(文) ルイ・ジョス(絵)
山田兼士(訳)
セーラー出版 1500円+税
1995年11月発行
33p 大型変型(縦298×212mm)厚9mm 上製 400g
ISBN978-4-88330-108-9
原題: LE VOYAGE D'OREGON ( 1993年 )

※現在、出版社では品切れです。
図書館か古本で読んでください。

道化師とクマの旅

主人公デュークは道化師をしていた。
そのサーカス団には、オレゴンという熊の友達がいた。

ある晩、オレゴンはデュークに頼みごとをした。
「ねえデューク、ぼくを大きな森まで連れてっておくれ」

赤くて大きな鼻をしたデュークは、黒くて大きな熊を見上げ、考えた。

オレゴンは、こんなところにいるよりも、エゾマツのきれいな森の奥で、
仲間のクマたちといっしょにいるべきなんだ。
もしかすると、ぼくも
その森に行けば、白雪姫に会えるのかもしれません、
たぶん…


※記事とは関係ありません。学校から見た夕焼け、一昨日6日撮影。

闇夜の晩に、最後の演技をすませてから、ぼくたちは出発しました。
よぶんな荷物などいらないし、
ポケットをふくらませるカギも、もういらない。

オレゴンの行きたいところがどこなのか
見当がつかないまま旅に出た。



煤(すす)だらけの空、ビッツバークの町を離れ
「スー族」というモーテルで1泊して
シカゴ行きの切符を買い
ハンバーガーを3000個買うと
お金はなくなってしまいました。

西へ 西へ
お金がないからヒッチハイク
乗せてくれた男の名はスパイクと言った。

スパイクがぼくにたずねました。
「なんであんた、赤いハナつけて
おしろいなんかぬっているんだね?
舞台の上でもないのにさ」
「顔にくっついてとれないんだ。
小人(こびと)やってるのも楽じゃないんだよ…」
「じゃあね、世界一でかい国で
黒人やっているのは、楽だと思うかい?」
ぼくたちふたりはよく似ています…
ぼくは何も言えませんでした。

オレゴンの行きたかったところは遠すぎた。

オレゴンはデュークを肩車して
ヴァン・ゴッホの風景のなかを…
(※表紙の絵)
歩いた。 もっと美しいところを求めて。

雹(ひょう)の降る中を歩いた。
トウモロコシ畑でたらふく食べた。
あたたかい草の上で寝た。
星空の下で夢を見た。

やがて、ロッキー山脈のふもとまで来た。
足が腫れて歩けない。
手をあげると車に乗せてくれた。
外回りのセールスマンが、
スーパーで働くスターの卵が、
髪のないインディアンの酋長が。

ぼくは疲れきっていて、もうこれ以上動けません。
ぼくたちは、近くにすててあった車の中で夜をすごすことにしました。
シボレーの1935年型…
ぼくが生まれた年のだ!
なぜかぼくは、すっかり気分がよくなったのです。



偶然に走ってきた貨物列車に飛び乗った。
そして、とうとうオレゴンが夢みていた森が見えた!

オレゴンはオレゴンに!

オレゴンは森に消えていった。
今度は、デュークだけの一人旅。
なぜか、オレゴンの雪景色の中に
赤い鼻を残して…

神戸こども

絵本『むこうがわのあのこ』

『むこうがわの あのこ』(絵本)
ジャクリーン・ウッドソン(文) E.B.ルイス(絵)
さくま ゆみこ(訳)
光村教育図書 1500円+税
2010年11月発行
32p 大型変型(縦260×293mm)厚9mm 上製 530g
ISBN978-4-89572-818-8
原題: THE OTHER SIDE ( 2001年 )

柵は、腰掛けるためにある

堅い表紙を左に開くと、
水彩で描かれたヒマワリの群れが3場面続いて
主人公、少女の家が現れた。

物語のはじまり部分だけ、そのまま紹介しよう。

その なつ、まちを しきる さくが、いつもより おおきく みえた。
わたしたちは、さくの こっちがわに かんでいた。
さくの むこうがわには、しろい ひとたちが すんでいた。
「むこうがわに いっては だめよ。きけんですからね」
ママは、そう いっていた。


牧場の柵に似た粗雑な造り。
小学生の背丈をわずかに越えるくらいの高さしかない。
板の間のすき間のほうが多いくらいで、
ここから向こうは違うのよ!の役割程度。


(記事とは関係ありません)


その柵の向こうから、女の子が一人やってきた。
女の子は柵に手をかけている。
柵のすき間に足を置き、柵を登っているようにも見える。
そして、こっちを見てる。
いつも一人だった。

その子と、町で出会った。
目と目があったとき、あの子はさびしそうだった。

雨の日、あの子はレインコートを着て、柵のところにいた。
「私は」、ママが、うちにいなさいって言うから、出られない。


なつが はんぶん すぎると、あめが やんだ。
そとに でると、くさは まだ ぬれていた。
でも、そらには、おひさまが あかるく かがやいている。
りょうてを おもいっきり のばすと、
なんでも できるような きが してきた。


ふたりの少女は、柵をはさんだまま、とうとう会話を始めた。
「私は、クローバーよ」と、柵のむこうの少女に言った。
少女は、「わたしはアニー。、アニー・ポールっていうの」



積極的なアニーは、柵に登り、柵に腰掛けた。
アニーは言った。
柵は腰掛けるためにあるのよ、と。

「ママが、むこうがわへ いっちゃ いけないって いうの」
わたしは いった。

「うちの ママも おなじ。でも、さくに こしかけちゃ いけないとは、
いってないよ」

「それも そうだね」


やがて、ともだちも、柵に腰掛けるようになった。

ある あさ、ママは いった。
「あたらしい ともだちが できたのね」
わたしが うなづくと、ママも にっこりした。




神戸こども

絵本『フランシスのいえで』


『フランシスのいえで』(絵本)
リリアン・ホーバン(絵) ラッセル・ホーバン(文)
松岡享子(訳)
好学社 971円+税
1972年発行
28p B5変型(縦258×209mm)厚9mm 上製 340g
ISBN978-4-7690-2102-5
原書名 A BABY SISTER FOR FRANCES (1964)


いもうとが出来た! ぼくはどうしたらいいの?


「あっ、いけない。
グローリアのことでいそがしくて、
アイロンをかけるひまがなかったわ。
すまないけど、
きょうは、
きいろいのをきていってちょうだい」


おかあさんは、
フランシスの好きなほしぶどうを
買うのも忘れていたんです。


フランシスは、
いえでしようかなと思いました。


だって、
赤ちゃんのグローリアばかり可愛がって、
おねえさんのことは
どうでもいいみたいだから。



(記事とは関係ありません)


じゃ
あたし
これから
いえでします
さようなら


と、フランシス。


おとうさんは
「どこへ いくんだい?」
と、訊ねました。


「しょくどうの テーブルのした」
と応えるフランシス。
おやおや。



おとうさんとおかあさんは、ソファーにすわり
フランシスが いないと、
うちのなかが
いつもと すっかり ちがってしまった
かんじだねえ
と、おとうさんが言えば、

そりゃ、
ちいちゃいこは、
おねえさんをたよりにしてますものねえ
と、おかあさんも言いました。



フランシスは、
テーブルの下で
ビスケットを食べたり、歌をうたったりしています。


だって、
家出中ですから。


両親の声が聞こえてきます。


編みかけのセーターを手にしながら
おかあさんは
「このセーター、あのこのなんだけど、
そでたけが ちょうど いいかどうか、
あててみなくちゃ」


さて、どうしましょう。


「もしもし」
フランシスは
テーブルの下から電話をしたんですね。


「げんきです。
あたし、もうすぐ かえります」
ですって。



妹や弟ができると
嫉妬してしまうのでしょうか?


お話がリアルで、
クスッと笑ってしまいます。
当の本人は真剣でしょうが……
……




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絵本『みどりの船』

『みどりの船』(絵本)
クェンティン・ブレイク(絵・文) 千葉茂樹(訳)
あかね書房 1600円+税
1998年5月発行
32p A4変型(縦321×228mm)厚9mm 上製 510g
ISBN978-4-251-00525-0


その"船"は、森の中にあった


"ぼく"とアリスは、
おばさんに禁止されていた壁を乗り越え、
お屋敷の庭に忍び込んだ。


そこはツタのからまるジャングルで、
とても庭とはいえず、大きな森のようだった。


「さあ、いきましょ。
わたしたち、探検隊なのよ」


積極的なアリスに誘われて、探検の始まりです。



(記事とは関係ありません)


森の中でふたりは不思議なものに出会った。
それは船だった。


ほんものの船ではないけれど、
それはどう見ても船だった。
えんとつもあるし、マストもある


ふむふむ、しかし、
マストはどう見ても枯れた木に見えるけれど……


"船上"の、切り株の上に小屋がのっかっていて、
中に入ると本物そっくりのかじがついていて、
古いランプがぶらさがっていた。


ほんとうの船なのか、
幻想なのか、わからない。



「水夫長!
あそこにいるのはだれでしょう、
密航者ではないかしら?」
と、トリディーガさんという女の人まで登場してきた。


さあ、ふたりの子どもたちとふたりの大人たちの、
なんとも不思議な航海物語が展開します。


どこまでがほんとうのことで、
どこからが想像なのか、よくわからない。


どうして森の中に船があるの?
まあ、いいじゃない。
森が海の代わりをしたって……
森だって広いんだから。


子どもたちに豊かな自然環境が与えられ、
たっぷり遊んだ経験を持っていたとしたら、
共感できる絵本になるだろう。


そう思うとき、この絵本を読むことで、
失ったものの大きさに胸が痛む。



"ぼく"とアリスは、
次の年もその次の年も、
"船"を訪ねた。


大人たちは年をとりすぎ、
船の手入れができなくなった。
枯れ木に見えたマストの枝は伸び、
自然のままに青々とおいしげっていった。


この絵本の結びの言葉。


それがむかし船だったことを知る人は、
だれもいなくなってしまうだろう。
ぼくたちのほかには……




神戸こども

絵本『にんじんさんがあかいわけ』

『にんじんさんがあかいわけ』(絵本)
ひらやまえいぞう(絵) 松谷みよ子(文)
童心社 800円+税
1989年1月発行
21p 小型変型(縦211×187mm)厚8mm 上製 210g
ISBN978-4-494-00111-8


お話を語る「あなた」を見つめています


おさるは昔、しっぽが長かった。
ある寒い日、きつねに教えられたとおり、
しっぽで魚を釣ろうとしたのですが、
池が凍ってしまった。

おさるは
力をいっぱいこめてしっぽを引っぱったら
切れてしまった。

それで
しっぽが短くなったというわけ。

そのとき、
うんときばったので、顔が赤くなったとか。

この話は何で知ったのかな? イソップかな?


(記事とは関係ありません)


ツバメは
上等の燕尾(えんび)服を着ているが、
「虫食って土食って口(クチャ)しぶーい」と鳴く。

スズメは
ボロをまとっているけれど、
お米を食べている。
なぜでしょう。

こんな謎解きのようなお話は楽しい。
私の好みで言えば、
そこになるべくお説教が入らないことを願って。



さて、標題の絵本では、
にんじんさんのほかに、だいこんさんがしろいわけと、
ごぼうさんがくろいわけもわかる。

答えを言ってしまったら、つまらないですよね。
でも、大サービスで
ヒントをさしあげよう。

お風呂に入るんだ。
さて・・・



おさるのしっぽでも、
ツバメさんの鳴きまねも、
実演しながら子どもたちに聞かせよう。

にんじんさんのあかいわけがわかったとき、
子どもの目はきっと光っています。

輝きの強さは実演のうまさ次第でしょう。




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